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Help me,Cloud !!

 ←年末年始って何それ美味しいの?な私と拍手コメントお返事 →あけましておめでとう&拍手コメントお返事
今年最後の更新になると思われます。
リク主様、大変大変お待たせいたしました!
10001HITリクエストSSでございます。
名前は付けていませんがオリキャラが出てきますので、それが大丈夫な方は以下からどうぞ。
それでは皆様良いお年をお過ごし下さいませ。









Help me,Cloud !!

家族以外に親しい人は誰かと問われれば、ティファは仲間達の顔を思い浮かべる。
ただエッジで暮らして2年以上経てば新しい人間関係も当然構築されるわけで、カウンターを挟んで彼女の前には今、仲間達とは違う新たな友人がグラスを傾けていた。
『どんな状況でも女は美しくあろうとする』を信念に、メテオ災害後いち早くエッジの街に美容院を開店した女性経営者で、ティファの髪を切っているのも彼女である。
食事を楽しむダイナーからアルコールを嗜むバーの営業時間になった今、話題はエッジの女性経営者同士の集まりについて、とは言っても固いものでは無く、懇親会、もっと言えば女子会についてであった。
「この店来たことある人も来るし、ティファもおいでよ。楽しいし色々勉強にもなるよ」
「でも…うちは子供置いて夜に出掛けられないから」
熱心に誘ってくれる友人に対し、ティファは心底困った様に答えていた。彼女としても出席したい気持ちはあったが、経営者としての自分より、今は母親としての責任を優先しなくてはならないと心に言い聞かせる。
「飲み会っていつ?」
そんなティファの言葉を彼女の友人と二つスペースを空けて、一番端のカウンター席に陣取って一人酒を飲んでいたクラウドが拾った。
思わぬ問い掛けにティファは驚く。普段は彼女と客との会話には入って来ないのに。
「え…今週の金曜日」
「だったら俺が子供達見てるから、行ってこいよ」
携帯電話に登録されたスケジュールで仕事が入ってないかを確認しながら、ティファに夜間の外出を勧める男の声は優しい。
「いいの?」
「うん。俺だって外でフェンリル整備してくれる奴らと飲んだりするだろ。たまには俺が子供と留守番するよ」
「…ねえ、邪魔して悪いんだけど、もしかしてティファの同棲してるカレシ?」
話に割り込んできた友人は、ティファとクラウドを交互に見遣りながら回答を求める。
「どっ同棲と言うか、子供も居るから同居!」
ただしティファにとっては恋人かどうかより、同棲と言う言葉の方が刺激が強い。
結婚前の男女が一つ屋根の下で暮らしているから同棲で合っているのだが、それぞれ子供達に対して父親役・母親役をこなしていると、恋人限定で使われる単語が馴染み薄くなり何だか気恥ずかしい。
しかしそんなティファの気持ちなど、今の友人にはどうでもいいらしい。
「同棲でも同居でもいいから、とにかく彼氏よね!?」
手でクラウドを指し示しながら確認を取る。
「…初めまして」
そのやや無礼とも取れる態度に、ティファの友人だからなのか、クラウドはキチンと挨拶をした。大抵の人間は『興味無いね』な彼にしては上出来である。
だがクラウドに挨拶が返ることはなく、彼女は立ち上がりカウンターに身を乗り出してティファに言い募った。
「…ティファ!!コレのどこが普通!?」
クラウドの顔面に突き付けるように指を差し、鼻白む彼を無視しティファを責める口調で問い質す。
「どっどこって言われても…」
「アンタの彼氏どんな人?って聞いたら、普通の人って言ってたじゃない!」
「そうだけど…」
何故自分が責められているのか分からないティファは、しどろもどろである。
「こんなカッコイイの捕まえて何が普通よ!コレが普通だったら、周りの男なんて皆んなブサイクじゃない!キモ男じゃない!モンスターじゃない!と言うか、アンタどんだけ面食いなのよ!」
一気に言い切って椅子にドスンと音を立てて着席した友人は、ひどく憮然としている。そんな彼女を宥めようと、ティファはおずおずと声を掛けた。
「それは顔が普通じゃなくて、中身が普通と言うか…」
「顔が普通じゃないとか言われたら、俺が複雑なんだけど」
ここで黙ってやり取りを聞いていたクラウドが参戦する。
「だからそれは貶してるんじゃなくて」
「私の彼氏は超カッコイイ男ですって言いたいんだよね、ティファ」
今度はふざけた口調の友人。
「だからカッコイイ男と言うより普通と言うか…」
「ああ、そこやっぱり否定するんだ」
またクラウドが口を挟む。怒るではなく、悲しむでもなく、茶々を入れる為に。酒が入っているのもあって、自分を巡るやり取りを面白がっているらしい。
「クラウド!」
いつもと違い、客と一緒に彼女をからかい出したクラウドにティファが眉を吊り上げた。
それを見て、カウンター席の二人が同時に笑う。
「とにかく、金曜行って来いよ。遅くなっても大丈夫だから」
「本当に良いの?」
「彼氏が良いって言ってるんだから来なよ…って、彼氏名前は?」
「「クラウド」」
クラウドとティファの二人同時にハモった答えに、今度は友人含めて三人同時に笑った。



「この店だな?」
「なんだかドキドキする…!」
金曜日、いつもならセブンスヘブンが最も忙しくなる時間を臨時休業にし、ティファとクラウドは彼女達が住む地区とは反対側のエリアに居た。
最近出来た女性向きのヘルシーメニューや、各地から取り寄せたワインが自慢のレストラン。本日の女子会の会場に彼女を送ってきたのだ。
初めて会う人も居るという事で、家を出る直前までこの服で良いか、メイクはちゃんと出来ているか、アクセサリーは派手ではないかと何度も鏡をチェックしていたティファであったが、クラウドにしてみればティファは余程奇抜な服じゃない限り、何を着ても似合うと思っていた。
だから「何でも良いだろ?」と彼女に声を掛けたら「クラウドはどうせ私の事なんかどうでもいいと思ってるんでしょ!」と怒られてしまい、弁解する間も無く家を出る時間になってしまい今に至る。
しかし不用意な彼の失言など、初対面の人も居る会という緊張感の中でティファは忘れてしまったらしい。そんな彼女の様子にクラウドは胸を撫で下ろしていた。
「じゃあ晩御飯、お鍋にシチュー作ってるから食べる前に温めてね。明日は朝から人と約束あるし、そんなに遅くはならないと思う」
店に向かう決心がついたのか、彼女は今夜の重要事項を伝えながらフェンリルから降りた。
「分かった。家の事は気にせず楽しんで来い。子供もちゃんと寝付かせるから、ゆっくりしてきていいぞ」
別に家を出る前の失点を取り戻そうとしたわけではないが、きっとこう言ってもらえればティファが喜ぶであろうセリフをクラウドは選ぶ。
そしてバイクを降りたティファと乗ったままのクラウド、二人で注意深く周囲を見渡し、誰もこちらを見ていないのを確認して素早く別れのキスをした。
「いつでも良いから電話して。迎えに来るから」
店内に入ろうとするティファにそう声を掛けながら、彼は手を振った。

例えばクラウドの帰宅が遅くなり家族と夕食を共に出来ず、店のカウンター席で一人食事をしていたとしても、他の客の相手をしながら、または閉店後の片付けをしながら同じ空間にティファが居て、その日あった出来事や巷のニュースを取り留めなく話すのが彼の日常であった。
だから子供達と賑やかに夕食の時間を過ごしても、デンゼルとマリンにせがまれて一緒にカードゲームを楽しんでも、夜自分が家に居るのにティファが居ないのは彼にとって非常に奇妙で居心地が悪かった。
満たされているのに満たされない。
どこへ行っているか知っているし、ちゃんと帰ってくるのも分かっている。
なのに不安になって、迎えを依頼する電話はまだかと何度も携帯を確認したり、時計を見てもう帰らなくて良いのかと電話しようとして、楽しんでいるだろうに邪魔してはいけないと思い直したり、自分はさっきから何をやっているのかと頭を抱えるクラウドが居た。
つまりは寂しくて早く帰って来て欲しいのである。
そんな彼の耳に届いた待望の呼び出し音。携帯の画面表示に示されたティファの名を一瞬で確認し、急いで応じる。
「俺だ。迎えか?今どこにいる?」
やや勢い込んで話し出したのを若干恥ずかしく感じたクラウドに、えらく陽気な声が電波を通じて送られてきた。
「クラウド~、あのねぇ、今日ねぇ、私ねぇ、お酒、いーーーーーーーっぱい飲んだの!」
「…ティファ?」
いつもよりワントーン高い、とろり溶けそうな舌足らずの明るい報告。彼の返事を待たず続けられる。
「とーーーーっても、楽しいの!」
確かに楽しそうだ。話すティファの背後から、女性達の笑い声も聞こえる。
「ああ。でも、もう帰るんだろ?」
「……」
「ティファ?」
「……」
「ティファ!?」
しかし電話して来たということは、迎えに来て欲しいということであるはず。
それを確認しようと声をかけるも彼女は無言で、クラウドは焦った。
「ああ、もしもし、クラウド?こんばんは~」
そんな彼に、ティファとは違う陽気な声が挨拶する。
「あ…こんばんは」
今ティファの電話を使っているのは先日店で会った彼女の友人で、手早く彼に現状を教えてくれる。
「あのね、今うちに居るんだけど、ティファ寝ちゃったの」
「…………ええ!?」
まさかティファがそんな事態に陥るなんて考えも及ばず、クラウドの反応が遅れた。
「だから、今日はうちに泊まらせてあげるわ」
「えっ…でも…」
「いいのよ、今日飲んでたみんなも来てて、三次会の真っ最中なの」
随分遅くまで飲んでいると思ったが、まさか三次会に突入していたとは。
それが悪いとは思わないが、やはり自分が知っているティファのイメージとは合わず驚く。
「ティファね、こんな感じの飲み会初めてって言ってた。嬉しくて、ついつい飲み過ぎちゃったみたいね」
確かにセブンスヘブンに仲間が集まり宴会をすることもあるが、ティファはいつも皆の世話役に回り、自分自身が楽しむのは二の次になってたと思う。
今回は年上の仲の良い姉のような友人達に囲まれ、安心して飲むことが出来た上、甘えることも出来たに違いない。それはいい。しかし。
「やっぱり迷惑だと思うから迎えに…」
「ティファが居ないと眠れないとか言うの?」
図星である。しかもクラウドにしか見せてこなかった甘えた状態のティファを、彼女と同じ女性とは言え自分以外の人間も見ているのがクラウドの癪に障って仕方がない。
しかし、「ハイそうです」なんて素直には言えず押し黙る。
「たまにはさぁ、外泊くらい許してあげなさい。束縛する男は嫌われるわよ」
「別に許さないなんて言ってない」
「じゃあ、今日はティファはお泊まりだからね。おやすみ、クラウド」
「……おやすみ。ティファを宜しく」
通話の切れる音に盛大な溜め息を吐く。
いいようにやり込められ、着替えもせずクラウドは誰も居ないベッドにダイブした。

携帯のアラーム音で目が覚めた瞬間、ティファは自分がどこに居るのか分からなかった。カーテンを引いた薄暗い室内で身を起こし周囲を確認すれば、転がった酒瓶と雑魚寝する昨日の飲み会メンバー。
まだボンヤリした頭で昨日の事を振り返ると、三次会は家飲みにしようと誰かが提案し、友人宅で飲みながらクラウドに電話しようとしたところまでは憶えている。が、そこからの記憶が無い。
意識がはっきりしてくるにつれジワジワと、そのつもりは無かったが外泊してしまった事、クラウドが居るから大丈夫だろうが子供達の朝の支度を全く出来ていない事が胸を圧迫してくる。しかしそれ以上に、もっと重大な何かがあったような…。
「ああああああ!!!!!」
同じ部屋で寝ていた一同はティファの切羽詰った悲鳴で全員目を覚まし、何が起こったのかと辺りを見回す。
「どうしよう!!何で忘れてたの!?私…!!」
「…どうしたの?」
壁に掛けられた時計を見ては悲鳴混じらせながら何度も頭を抱えるただ事ではない様子のティファに、この部屋の主が恐る恐る声を掛けた。
振り向いた彼女は涙目だ。
「市場で人に会う予定入ってるの!今から家に帰って準備してたら間に合わない!!」
「落ち着いて、ティファ」
「…クラウド…クラウド助けて!」
落ち着かせようとする友人がティファの視界に入ってはいたが気遣いに応える余裕が無く、彼女は助けを求めて自分の携帯電話を手に取り発信しようとした。しかしその前に鳴り出す呼び出し音。
彼女が最も望む人物からだった。
「クラウド!?ごめんなさい!私寝ちゃって…」
『それより昨日送った時、今朝は人と約束があるとか言ってなかったか?』
何気なく言ったティファの言葉を、彼女の大事な予定としてクラウドは憶えていたのだ。
「それ!クラウド、今忙しい!?」
『大丈夫だ。もしかして待ち合わせの場所に送って欲しいとか?』
「そうなの!セブンスヘブンの一大事!」
くどくど説明しなくても彼に伝わる。それを嬉しいとティファは感じつつも、今はそれどころではなかった。
いつも食材を頼んでいる商店の主人が、通常はエッジに出回らない珍しい食材を扱っている業者を紹介してくれる予定になっているが、先方はティファと会った後用事があるらしく、約束した時間以外話をする暇は無いとの事であった。何より時間に厳しい人で、機嫌を損ねるのは紹介してくれた店主の顔に泥を塗る事になりかねない。
「約束に遅れたらお店の信用に関わるの!ピンチなの!助けてクラウド!!」
『もちろんだ』
即答で送迎を引き受けてくれたクラウドに感謝しつつ、ついでの頼み事をティファは言ってみる。
「それから、最近通りの入り口に出来たパン屋さん分かる?」
『ああ。仕事で行った事がある』
「そこでパン適当に10個位買ってきて!後でお金払うから!」
『分かった』
またもや即答で依頼を引き受けてくれたストライフ・デリバリーサービスの社長に、ティファは改めて心から感謝した。

急いで依頼されたパンの購入を済ませ、駆け付けたアパルトメント。
玄関前にフェンリルを停車させ、どの部屋に居るのかティファに確認しようとポケットから携帯電話を取り出した時。
「お~い!ク・ラ・ウ・ド~!」
明らかにティファではない複数人の自分を呼ぶ声に、クラウドは慌てて建物を見上げると、最近建てられたと分かる綺麗な建物の三階の窓から、女性達が身を乗り出しこちらに手を振っていた。
「ティファ着替えてるから、こっちまで上がって来て~」
返事も出来ず携帯電話を手にしたまま固まっている彼に、部屋の主人であるティファの友人が声を掛ける。
我に返り様々な種類のパンが入った袋を手に、クラウドは階段を駆け上がった。

「おお~、これが噂のティファの彼氏!」
「…どうも」
「本当にカッコイイね~」
「…どうも」
「ティファの為にすぐ駆け付けるなんて、優しい~」
「…どうも」
部屋の入り口に立ち、チャイムを鳴らして扉が開いた瞬間から女性達の好奇の目に晒されたクラウドは、取り敢えず「どうも」を繰り返す。
まさに見世物状態で居た堪れない。
廊下の先からは化粧を直してあげるだの、この服ならあんたの胸でも入るだの、寝坊したティファを色々助けようとしているらしき声が聞こえた。
「スミマセン。うちのが迷惑を掛けたようで…」
「うちのが、だって~!!」
「俺の女が済まない、みたいな?」
きゃあきゃあと笑いながらクラウドをからかう女性陣に、『あんたらまだ酒が抜けてないのか!?』と言いたいのを彼はぐっと堪える。ここでティファの彼氏は冗談も通じない男だと判断され、そんなツマラナイ男と付き合ってるティファも大した事ないと彼女の評判が落ちてしまっては悪い。
曖昧な愛想笑いをしながら、ティファ早く来てくれ!と祈りを捧げていたら、それが通じたのかバタバタと足音を立てながら、初めて見る格好をしたティファが現れた。
すぐさま彼が抱えたパンの入った袋を受け取り、近くに居た友人の胸に押し付けるように渡す。
「本当に誘ってくれてありがとう!これみんなで朝ごはんに食べて!!それじゃあ、お先に!」
外へ向かう彼女の背に、部屋から陽気な声が掛かる。
「またね~」
「はい!」
明るく元気に別れの挨拶するティファ。
それを見ながらクラウドは、彼女が楽しい時間を過ごせた事を確信しながらも、確実な寂しさを感じていた。

お互い本日の業務を終え、交代で入浴する。
少し逆上せて上気した頰にミネラルウォーターのボトルを押し当てながらティファが寝室に入ると、予想通りベッドの真ん中に寝そべるクラウドが居た。
器用に仰向けになったままバイク雑誌を読んでいる。
いつもと変わらぬ光景。朝の慌ただしさが信じられない程だった。
「今日は本当にありがとう。すごくすごく助かったよ」
サイドボードにボトルを置き、枕元に腰掛けながら礼を言う。
クラウドのお陰で約束の時間10分前に到着出来たのが良かったのか、ティファは紹介された新規の業者とスムーズに食材購入の契約が出来たのだ。
これから店に新しい食材を使ったメニューを登場させるつもりであり、もちろん一番最初に試食してもらうのが彼である事も説明する。
雑誌から目を離し、時折相槌を打ちながら話を聞くクラウド。
どこか誇らしそうだった。
「やっぱり、クラウドは私のヒーローだね」
雑誌を閉じた彼の頭を、ヒーローだと言う割には子供をあやすようにティファは撫でる。
暫くはされるがままだったクラウドだが、邪魔だと言わんばかりに雑誌を床に投げ、優しく撫でる彼女の手を一回り大きく無骨な手で包んだ。
「どういたしまして。で、お礼は?」
上目遣いで見つめられ、ティファの心臓は一瞬跳ね上がる。無表情にわざと子供が甘えるような声を重ねるクラウドは、タチが悪いのを経験で知っているのだ。
確かに礼はしなければならないのだが、慎重にならざるを得ない。
「…セブンズヘブンで一生タダで飲み食い出来る権利」
「それ、もう持ってる」
結局出てきたのは以前電話越しに聞いた言葉で、よく考えたらティファはそんな権利与えるなんて今まで言った事などないのに、目の前の男は当たり前のように既に自分のものにしていたらしい。
彼女の意思など確認せず、これからを決めているのがクラウドらしいと言えばクラウドらしい。
嬉しいような、困ったような複雑な気持ちをティファは小さな溜息に乗せた。
「じゃあ、何が欲しいの?」
「知ってるだろ?」
それ以上は余計な事は言わず、大きく手を広げるクラウド。
答えを知っているティファは、もう何も言わず彼の胸に飛び込む。
抱き合って、キスして、後はクラウドの望むまま。
彼は私のヒーロー。
ただしヒーローへの報酬が、高く付いた気がしないでもないティファであった。

FIN






KYOさんのリクエスト、セブンスヘブンの一大事に一肌脱ぐお話でした。
クラウドがティファを店内で助ける話は以前自分でも書いたのと、他の素敵サイト様でも色々あるので、今回はちょっと毛色の違ったものを。
一大事のスケールが小さくてスミマセン!そしてタイトルもストレートすぎてスミマセン!実は今回のリクを機に、ずっと頭の中にあった話を形にさせて貰いました。
星を守るとか大層な事でなく、日常の生活からお互いサポートし合えるのが良いなぁと。
リクエストを下さったKYOさん、本当にありがとうございます。このSSを捧げさせて頂きます!!





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